命の循環を祝う祭りが、インテリアになりました。メキシコの伝統がスタジオ・ヨブの手で家具に生まれ変わりました。
キーブーのメキシココレクションは、メキシコの伝統的な彩色ドクロ「カラベラ」をモチーフにしたインテリアシリーズです。
スツール、サイドテーブル、プランター、シャンパンクーラー、照明──ひとつのかたちが、置く場所と使い方によって何通りにも変わります。
スタジオ・ヨブが込めたのは、命の循環を祝う哲学です。
<目次>
1. メキシココレクションとは? ──ドクロ型インテリアの全貌
2. デザインの背景 ──カラベラと、ヨブ・スミーツの記憶
3. ラインナップ全解説 ──5バリエーションの違いと選び方
4. スタイリング提案 ──メキシコを、どこにどう置くか
1. メキシココレクションとは? ──ドクロ型インテリアの全貌
メキシココレクションは、スタジオ・ヨブがキーブーのためにデザインした、ドクロ型インテリアシリーズです。
その出発点にあるのは、メキシコで毎年11月に行われる祭り「ディア・デ・ロス・ムエルトス(死者の日)」です。
先立った人々の魂を家族とともに迎え入れ、命の循環を喜びとして祝うこの行事で飾られる色鮮やかなドクロ「カラベラ」が、このシリーズのモチーフになっています。
ひとつのドクロのかたちが、スツール・サイドテーブル・プランター・シャンパンクーラー・照明として機能する点が、このコレクション最大の個性です。
機能を選ぶのは使う人で、かたちはどれも変わりません。
2017年のミラノデザインウィークで発表された際、その圧倒的な存在感とユーモアが世界中のデザインメディアで取り上げられました。命を祝うためのインテリアは、こうして日常へと降りてきました。
2. デザインの背景 ──カラベラと、ヨブ・スミーツの記憶
表面を覆う浮き彫りのグラフィックパターンは、スタジオ・ヨブの代名詞的なモチーフです。
ヘビ、歯車、絆創膏、骨といった、スタジオ・ヨブが手がける作品群に通底するシンボルが、このドクロの表面を埋め尽くしています。
プロダクトの名前「メキシコ」には、もうひとつの個人的な記憶があります。
「ザンゲレス・ゾンダー・ナーム」はオランダ語で「名前のない歌手」を意味するステージネームで、オランダ・ベルギーで人気を博した歌手の代表曲のひとつが「メキシコ」でした。
ヨブ・スミーツは幼少期、彼女が暮らすヴィラのカーテンが常に閉じられているのを眺めていたと語っています。その神秘的な記憶が、このプロダクトの名前の源にあります。
祝祭の文化と、幼少期の個人的な記憶が交差した場所に、このドクロは生まれました。
メキシココレクションは、スタジオ・ヨブの自伝的な断片を宿した点でも特別なシリーズです。
3. ラインナップ全解説 ──5バリエーションの違いと選び方
コレクションは用途・素材・フィニッシュの異なる5つで構成されています。
【スツール&サイドテーブル(ポリエチレン版)】
リサイクル可能なポリエチレン製。座面はフラットで、スツールとサイドテーブルを兼用します。屋内・屋外対応で、複数のカラー展開があります。
【スツール&サイドテーブル ランプ版(充電式LED)】
同じフォルムに充電式LEDを内蔵。16色のRGBカラーに切り替えられ、リモコンで調光・調色が可能です。
トランスルーセントホワイト1色展開。
【プランター&シャンパンクーラー(ポリエチレン版)】
頭頂部が開口した設計で、植物の鉢やシャンパンクーラーとして機能します。屋内・屋外対応、全4色展開。
【プランター&シャンパンクーラー ランプ版(充電式LED)】
上記にLEDを組み合わせたバージョン。照明としても楽しめます。
【スツール&サイドテーブル ベルベットフィニッシュ版】
表面にベルベット加工を施した室内専用仕様。手触りが柔らかく、全6色展開です。
■共通仕様
・サイズ:幅38.2 × 奥行53 × 高さ45cm
・素材:リサイクル可能なポリエチレン(PE)
・製造:イタリア製
・LED版:充電式・リモコン対応・16色RGB切り替え(ランプ版のみ)
・屋外対応:ポリエチレン版のみ(ベルベット版は屋内専用)
4. スタイリング提案 ──メキシコを、どこにどう置くか
【テーブル横にスツールとして置く】
ソファサイドや読書コーナーに一脚。ドクロのシルエットは上から見ると単純なオブジェに見えますが、横から見た瞬間に物語が始まります。
あえて何も説明せず、客人の反応を待つ楽しみ方もあります。
【ランプ版で夜の空間を作る】
充電式LEDのランプ版は、夜のバーカウンターや寝室の足元に置くと、RGBの色変化が空間のトーンを自在に変えます。
昼間はオブジェ、夜は照明という二面性がこの製品の真骨頂です。
【プランター版で植物と合わせる】
ドクロから植物が生えている──その組み合わせは、命の循環を視覚的に体現します。
多肉植物や小ぶりのフィカス、ドライフラワーとの相性が特によく、インテリアに季節感と哲学を同時に加えます。
【ベルベット版でエントランスを格上げする】
ゴールドのメタルフィニッシュ版を玄関ホールに置くと、空間の格調がぐっと上がります。ベルベット版は色を揃えて2?3個並べると、インスタレーションのような密度感が生まれます。
まとめ
キーブーのメキシココレクションは、メキシコの「カラベラ(彩色ドクロ)」をモチーフに、スタジオ・ヨブがデザインした多用途インテリアシリーズです。
命の循環を祝う文化と、スタジオ・ヨブの個人的な記憶が交差した場所に生まれたこのコレクション。
キーブーのインテリアの中でも、最も豊かな文化的背景を持つシリーズのひとつです。
デザイナープロフィール
スタジオ・ヨブ / Studio Job(ヨブ・スミーツ)
1998年、ヨブ・スミーツによってオランダに設立されたデザインスタジオ。伝統と現代が交差するクリエイティブな拠点として、細部へのこだわり・自由な表現・2Dと3Dの融合を軸に、唯一無二のオブジェを生み出し続けています。
その作品は過剰なほど装飾的でありながら、どこかカートゥーン的な軽さを持ち、現代の概念的・彫刻的デザインシーンの先駆者として高く評価されています。メキシココレクションやキラーを含むキーブーとの協業は、2017年のミラノデザインウィークで発表され、世界的な注目を集めました。アート、デザイン、ファッション、建築、インテリアなど多岐にわたる領域で活動し、世界で最も影響力のあるデザインスタジオのひとつとして位置づけられています。