2002年にステファノ・ジョバンノーニが描いた「カラ」が、自信のブランドであるキーブーを通じて「ウイングアームチェア」として新たな命を宿す。
宙に浮くような軽やかさと、シェーズロングへと変化する優雅な流動性を持つ、リバイバルの傑作。
ウイング アームチェア|Wing Armchairは、イタリアのデザインブランド・キーブーが手がけた、ステファノ・ジョバンノーニによる復刻作品です。
2002年に「カラ|Calla」として着想されたオリジナルデザインを受け継ぎ、アームチェアとシェーズロングの両方の性格を持つ、彫刻的なフォルムが生まれました。
ファブリックA・B・C(3種の生地タイプ)から張り地を選べる全3バリエーションで展開しています。
<目次>
1. ウイング アームチェアとはどんな椅子か
2. 「カラ」から「ウイング」へ??デザインのリバイバルが持つ意味
3. 素材と仕様??3種の張り地と彫刻的なフォルム
4. スタイリングと置き場所の提案
1. ウイング アームチェアとはどんな椅子か
宙に浮くような軽やかさ??アームチェアとシェーズロングのあいだ
イタリアのデザインブランド・キーブーから生まれたウイング アームチェアは、分類の難しい椅子です。
アームチェアとして座ることもできる一方、その横へと広がる翼のようなシルエットはシェーズロング(寝椅子)の優雅さを宿しています。
ステファノ・ジョバンノーニによるこのデザインは、動きの流動性そのものを形にしたものといえます。
背もたれから左右に伸びる「翼」の曲線は、布張りのやわらかさと相まって、視覚的な軽さと立体感を生み出します。
置くだけで空間に彫刻的な緊張感が生まれ、どの角度から見ても完結した美しさを持ちます。
2. 「カラ」から「ウイング」へ??リバイバルが持つ設計の誠実さ
ウイング アームチェアの起点は、2002年にジョバンノーニが手がけた「カラ(Calla)」というプロジェクトにあります。
カラとはカラーリリー(白い花)の英語名であり、その名の由来は肘掛け部分にあります。
花びらがやわらかく内側へ丸まるように、アームの縁が曲線を描いて折りたたまれた、そのシルエットがカラーの花を想起させたのです。
20年以上の時を経て、キーブーがそのデザインを「ウイング」として復刻しました。
丸まった花びらのイメージから、翼を広げるように伸びやかなフォルムへ。
オリジナルの精神を引き継ぎながら、空へ向かって解き放たれるような開放感が加わったことで、ウイングは独自の美しさを手に入れています。
流行を先取りするのではなく、時間に耐えるデザインを誠実に形にし直す、このアプローチこそが、キーブーというブランドの本質のひとつを示しています。
リバイバルデザインへの関心が高まる現代において、ウイングはそのあり方の好例です。
誕生から20年以上が経った今もなお色褪せないその輪郭が、デザインの本来の強さを静かに伝えています。
3. 素材と仕様??3種の張り地と彫刻的なフォルム
ウイング アームチェアは、ポリウレタンフォームを芯材に、ファブリックで丁寧に張り上げられています。
フレームにはパウダーコートスチールを使用。
宙に浮くような軽やかな見た目と裏腹に、確かな強度と安定感を持つ設計です。
サイズ
・W151 × D58 × H102 cm
・シート高:35 cm
・重量:約40 kg
3種の生地タイプ
| タイプ | 生地 | 特徴 |
| ファブリック A | プージ社製布地
| 鮮やかな発色と手触りの良さが特徴。複数のカラー展開
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| ファブリック B | マリオ・シルトーリ社製布地
| Aとは異なるカラー・テクスチャーの展開
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| ファブリック C | クヴァドラ社製布地
| デンマーク発の高級ファブリック専業メーカーの素材。質感と耐久性を重視した選択肢
|
とりわけファブリックCに採用されたクヴァドラ(Kvadrat)は、デザイン家具の世界で長く評価されてきたデンマークの生地メーカーです。
張り地をクヴァドラ素材にすることで、フォルムの美しさに上質な素材感が加わります。
また、左右に広がる「翼」の部分は変形させることができ、肘掛けとして折りたたむことも可能です。
シェーズロングとして優雅に広げるか、アームレストとして内側に添わせるか??ひとつの椅子が複数の表情を持ちます。
全アイテムイタリア製。
4. スタイリングと置き場所の提案
ウイング アームチェアは、置く場所に物語をつくる椅子です。
リビングの主役として
広い翼のフォルムを活かすために、壁際ではなく部屋の中央寄りに置くのがおすすめです。
ラグの上に1脚置くだけで、リビング全体が彫刻的な空間に変わります。
ニュートラルなカラーの内装には、深みのある青や赤みがかった生地が映えます。
書斎・読書コーナーに
シェーズロングとしても使えるフォルムは、本や手元の照明と合わせた読書スペースに最適です。
シェーズロングのようにゆったりと横になりながら、空間そのものを楽しめます。
ホテルロビー・商業施設のラウンジに
その存在感と彫刻性から、パブリックスペースのシンボル的なアイテムとして機能します。
1脚置くだけで、そのエリアの個性が定まります。
まとめ
キーブーのウイング アームチェアは、ステファノ・ジョバンノーニが2002年に手がけた「カラ」プロジェクトを、キーブーが復刻したリバイバルデザインチェアです。
翼のように広がるシルエットはアームチェアとシェーズロングの両方の性格を持ち、ポリウレタンフォーム+パウダーコートスチールのフレームで彫刻的な存在感を実現しています。
ファブリックはプージ(A)・マリオ・シルトーリ(B)またはクヴァドラ(C)から選択可能で、いずれもイタリア製の丁寧な仕上がりです。
ロングライフなデザインを、現代の暮らしに添わせたい方に向けた、主役となれる一脚です。
デザイナープロフィール
ステファノ・ジョバンノーニ|Stefano Giovannoni
フィレンツェ大学建築学部を卒業後、ミラノを拠点に工業デザイナー・インテリアデザイナー・建築家として活動。
アレッシ、マジス、ラヴァッツァ、フィアット、サムスン、LGなど、世界的に知られる企業との協働で数多くのヒット作を生み出してきました。
その代表作「ジロトンド」シリーズ(アレッシ)は、ポップで親しみやすいフォルムと高い機能性を融合させた作品として世界中で愛されており、記録的な販売数を誇ります。
アルベルト・アレッシからは「2000年代のスーパーポップの旗手」と称され、「最も大衆に愛されるデザイナー」の一人として広く認知されています。
キーブーの創業者でもあり、2016年のブランド設立から現在にいたるまで、中心的なデザイナーとして数多くの作品を発表。
ウイング アームチェアは、自身が2002年に構想した「カラ」プロジェクトをキーブーとして復刻した作品であり、長いキャリアのなかで生み出した設計思想が現代に受け継がれています。