【名作デザイン図鑑】シャンデリアの歴史に新たな1ページを刻んだ「クランカー|Klunker」
2025年05月19日
デザインや機能性に優れ、時代を超えて愛される名作家具や照明たち。
実用品を超えて芸術作品としても評価されています。

数ある名作の中から今回は、2004年に誕生したトーヨーキッチンスタイルの「クランカー」を紐解きます。

クランカー



2004|照明・クリスタルガラスシャンデリア
ブランド:トーヨーキッチンスタイル

トーヨーキッチンスタイル オンラインショップ インテリア 照明 シャンデリア クランカー

シャンデリアの歴史は古代ギリシャ、ローマ時代にまでさかのぼります。
現代に至るまでに形や光源、役割を変えながら様々なシャンデリアが生まれてきました。

トーヨーキッチンスタイルの「クランカー」はそんなシャンデリアに一石を投じた革新的なデザインで確固たる地位を確立しました。

今回はシャンデリアの歴史に新たなページを刻んだ「クランカー」を紹介します。

<目次>

シャンデリアの新しい形を定義 キッチンにシャンデリアという文化の先駆者 現代生活に適した革新的なデザイン 現代の住空間の価値観の変化 シャンデリアの歴史 シャンデリアの魅力 クリスタルガラスオーナメント 豊かな住空間とは






シャンデリアの新しい形を定義



歴史上、シャンデリアの形は同心円状に放射状に広がる伝統的なデザインが今も受け継がれています。
主軸からオーナメントで装飾されたアームが伸び、その先で光源が輝く、今あなたが頭に思い描いたシャンデリアのイメージもそんな形ではないでしょうか?

クランカーは1本の直線のアームバーのみで構成されています。
バーは様々なモチーフのガラスオーナメントで装飾され、光源はそのオーナメントで覆われています。




キッチンにシャンデリアという文化の先駆者



2004年トーヨーキッチンスタイルがキッチンにシャンデリアを合わせるという世界初の提案を行った際に、発表したのがこのシャンデリア「クランカー」です。
当時、キッチン照明には手元を照らすための役割だけが求められ、蛍光灯が設置されていました。
それまでの常識では考えられなかった空間にシャンデリア「クランカー」は登場することになります。

「クランカー」はスリムな形状を活かし、キッチンの上にも無理なくスマートにレイアウトできます。
そして、クランカーの輝きの下で調理する高揚感は多くの人に共感され、普段過ごしているキッチンを心が弾む空間に一変させることに成功しました。
「キッチンにシャンデリアをレイアウトする」という文化を作る先駆者となったのです。

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現代生活に適した革新的なデザイン



「クランカー」が現代の住空間に最適と呼ばれるのには2つの理由があります。そのひとつは革新的なデザインです。

デザインのポイントは、それまでの一般的なシャンデリアの同心円状の形状ではなく、バーのみのシンプルな形状にすることで、形を大きく変えたことです。
平面的に見ると丸から四角になり、設置して活躍できる場所が格段に増えました。キッチンや、長方形のテーブルの上にもフィットします。
これによりシャンデリアを現代的な生活に取り入れるのに目覚ましい進歩がありました。

もうひとつは、光源がガラスのオーナメントで覆われているデザインです。
オーセンティックなシャンデリアのデザインでは、ろうそくをモチーフにしている為、光源は上を向いていることが多いです。
クランカーは元々モダンなシャンデリアとしてデザインされ、光源はガラスのオーナメント達の間に挟まれたデザインになっています。
このデザインを採用したことで光は必ずガラスのオーナメントを通って視点に届くようになりました。

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現代の住空間の価値観の変化



「クランカー」がキッチンに最適とされる背景には、現代の住空間の価値観の変化があります。

現代では多くの住空間の間取りから客間や応接室は消え、大きなLDKが暮らしの中心になっています。
そして、かつて住宅の北側に壁に向かって設置されていた台所は、今やLDKの中で位置も役割も中心的な存在です。
アイランドキッチンが人気となり、キッチンをライフスタイルを豊かにする場所として捉える人が増えました。
清掃性以上に、住みて自身が普段長く過ごしている場所の居心地を優先したいという価値観の変化に「クランカー」はフィットしました。
心を豊かにする住空間が求められ、キッチンでは毎日ワクワクするような気分で料理をしたい、という多くの願いを実現させています。




シャンデリアの歴史



紀元前ギリシャ時代
教会や宮殿などで簡素な照明器具として利用される。光源はろうそく。

11世紀頃
装飾が施された華やかなデザインに。車輪型や王冠型が誕生。

16世紀頃
真鍮製シャンデリアが流行

17世紀頃
鉛を使ったクリスタルガラスの誕生

17世紀頃
水晶などがオーナメントは多彩に、富や権力を示すため豪華さが加速する。

19世紀頃
光源がガス燈や電球に進化。

21世紀頃
LED技術革新が進みデザインは多彩に。


シャンデリアの魅力



たくさんの照明機器がある中で、シャンデリアの魅力とは一体何でしょうか?それはガラスのオーナメントが光を浴びてキラキラと煌めく美しさではないでしょうか?

「クランカー」は光源から放たれた光が必ずキラキラと輝いて視点に届くデザインになっています。オーナメントにはクリスタルガラスが採用され、光の屈折により美しい虹色に光ります。構造的に美しく輝く理由がきちんとあるのです。

スリムなバー形状はここでも真価を発揮、遥か天井近くにあったシャンデリアの高さを目線に近い高さまで近づけても邪魔になることはありません。オーナメントの煌めきが近く大きくなることで、その効果は倍増します。

「クランカー」は明るくする、雰囲気を創るという照明の役割を超え、過ごす場所を毎日わくわくするような場所に変え、マインド面にまで効果が及んでいます。

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クリスタルガラスオーナメント



「クランカー」にはクリスタルガラスが採用されています。全体では現代的でモダンなフォルムでも、オーナメントの形状にはスクエア、ボール、ティアドロップ、ペン、フルール・ド・リス、オーバル、ビーズ、オクタゴン等の様々な伝統的モチーフを採用することで、シャンデリア然とした佇まいを保っています。
形の異なるたくさんのモチーフが光を複雑に屈折することで、どこから見ても美しい光の屈折が楽しめるようになっています。

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豊かな住空間とは



シャンデリアにはかつて富や栄華の象徴とされていた時代がありました。しかし現在では富と、本当の意味での豊かさとは必ずしも比例していません。

自分が普段過ごしている空間が居心地が良かったり、心が弾む気分になったり、好きなものに囲まれていたりする、そういう豊かさが現代では広く求められています。

伝統的なデザインのシャンデリアには多くの素晴らしい名品がありますが、「クランカー」にはシャンデリアの存在そのものの在り方を革新し、現代的な住空間により取り入れやすいように道を切り拓いた功績があるのです。



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