
デザイナー、フィリップ・スタルク×A.I.(人工知能)のコラボレーションによって誕生した、Kartell|カルテルの「A.I.|エーアイ」ファミリー。
カタチや素材、強度などすべて人工知能によって考えられた、まさに未来を見据えた作品です。
2019年にチェアが誕生して以来、フィリップ・スタルクデザインの画期的な作品としてスツールやラウンジチェアなどファミリーも増えています。
人工知能によってデザインされたとはどういうことなのか?座り心地は?など、ここでは「A.I.|エーアイ」の誕生の秘密と、人気の理由に迫ります。
<目次>
1.「A.I.|エーアイ」が誕生するまで
2.A.I.(人工知能)が考えた究極の座り心地
3.100%リサイクル素材を使用
4.チェアやスツールなどファミリー多数
5.選べるカラー展開
1.「A.I.|エーアイ」が誕生するまで

今やスツールなどファミリーも増えたエーアイですが、始まりはチェアからでした。
新しいチェアをデザインするにあたり、フィリップ・スタルクは画期的な方法を試みました。
それがA.I.(人工知能)です。
「A.I.|エーアイ」はデザイナーであるフィリップ・スタルク、Kartell社、オートデスク(Autodesk)とのコラボレーションによって生まれました。
オートデスクの「ジェネレーティブデザインソフト」を使い、フィリップ・スタルクが今まで彼がデザインした椅子のデータと、
要件として、"可能な限り少ない量の材料とエネルギーで体をどうサポート出来るか"を人工知能に与えます。
かつ、Kartell特有の技術「射出成形」による製造を行うための要件を満たすよう指示しました。

フィリップ・スタルクデザインのチェア(左からルイゴースト、マスターズ、ジェネリックA)
ジェネレーティブデザインとは、A.I.がもたらした新たな設計手法のことです。
人工知能が与えられた要件をもとに複数の形を生成し、プロセスを反復しながら理想の形へと近づけます。
ジェネレーティブデザインにより、人間の想像力を超えた新しい形を生み出します。

フィリップ・スタルクとA.I.の間でも、何度もやりとりするうちに、徐々にスタルクの求める理想のデザインに近づいていきました。
そうして生まれたのが、「A.I.|エーアイ」です。
2.A.I.(人工知能)が考えた究極の座り心地
A.I.(人工知能)によって誕生した「A.I.|エーアイ」は、脚やフレームなど環境に配慮し最小限のボリュームに抑えられています。
無駄がなくすっきりとしたデザインながら、シートのカタチを科学し、心地良い座り心地を実現しました。
「A.I.|エーアイ」が人気の理由の一つとして、この座り心地の良さがあります。
心地良い座り心地を実現できるのには、主に3つのポイントがあります。
有機形状シート

「A.I.|エーアイ」のシートは、光沢のない、さらっとした肌触り。
すべてのラインが曲線でなめらかに繋がり、身体をやさしく支えます。長時間でも座っていたくなります。
男性でも余裕で座れる広さで、座るとおしりとシートがフィットし、快適に座ることができます。
ベストポジション肘掛け

「A.I.|エーアイ」は肘掛けの位置が自然な位置にくるため、腕への圧力を分散させます。
肘掛け付きのチェアは、体重を腕でも支えてくれるので身体の負担を軽減してくれます。
また、立ち上がる際も肘掛けを支えにして立てるので、楽に立つことができます。
肘掛けの長さ、高さ、丸みまでが絶妙なデザインになっています。
超快適背もたれ

人間は立っている時が最も自然な姿=一番疲れない姿勢と言われています。
いかに疲れないで座れるかを考えたとき、S字で座ることが一番負担が少ないようです。
しかし、S字で座り続けると背中が疲れてしまい、意外と大変です。
そこで重要になってくるのが背もたれです。
「A.I.|エーアイ」の背もたれは、人体のS字カーブに沿って、絶妙に湾曲しており、背中全体を支え楽な姿勢を保てます。また、背もたれも広く、体圧が分散され疲れにくくなっています。
腰回りは空間をつくり、座面と背もたれのマッチングで、快適な座り心地を実現します。
3.100%リサイクル素材を使用
「A.I.|エーアイ」は可能な限り少ない量の材料で造られているだけでなく、素材には100%リサイクルの熱可塑性テクノポリマーが使われており、 混じり気のない純粋なストック素材により生成されています。
「Kartell Loves The Planet.」

これは2019年にKartellの創業70周年の記念祝典の際に発表された企業スローガンです。
このスローガンをもってKartellは環境に対する責任と持続可能性に対する実際的な行動への気配りの中心に自身を据えています。
Kartellで使用される原材料は100%再利用可能で、産業用途のための材料の制作過程により新しく生まれ変わることができます。
Kartellは環境への影響を軽減するために、最も革新的な工業技術を用いて製品を開発し、国連が掲げる目標を達成するために努力し、現在および将来のすべての行動において循環型経済の好循環モデルになることを目指しています。
近年ではエーアイだけでなく、Kartellのロングセラー商品「コンポニビリ」や「マスターズ」もリサイクル素材に生まれ変わっています。
4.チェアやスツールなどファミリー多数
エーアイチェアの次に登場したのが、「エーアイスツール」です。
エーアイチェアの座り心地を継承した背もたれつきのスツールで、幅広の座面は座り心地も快適です。
高さは65cmと75cmの2種類あり、ニーズに合わせて選べます。

背もたれのないすっきりとしたデザインの「エーアイスツールライト」は、高さが45cm、65cm、75cmと3つのバリエーションがあります。
サステナビリティを最大限に高めるために、それら3つのモデルの製造には同じ金型が用いられています。
チェアやスツールに加え今後はラウンジチェアやコンソールなども登場予定です。
5.選べるカラー展開

「エーアイチェア」は7色、「エーアイスツール」「エーアイスツールライト」は3色からカラーをお選びいただけます。
ブラック、ホワイト、グレイは共通カラーなので、チェアとスツールのカラーを合わせることも可能です。
ベーシックなブラック・ホワイト、差し色としておすすめなオレンジやグリーン、高級感のあるメタリック仕上げなど、インテリアに合わせてお選びいただけるのも魅力の一つです。
今後も目が離せない「エーアイシリーズ」を是非この機会にご検討ください。
関連記事:
【Kartell|カルテル】用途別で選ぶ!理想のチェア
デザインだけじゃない! Kartell マスターズチェアが多くの人に選ばれる理由とは