ミラノ生まれ、世界が注目するポップとクオリティのインテリアブランド
Qeeboo|キーブー ラビットチェア
ウサギの形の椅子、ゴリラが持つランプ、妖精が支えるテーブル。
キーブーの製品を一度見たら、きっと忘れられません。でもそれは「おもしろいだけ」ではありません。
本格的な素材、屋内外どちらでも使える品質、そしてイタリアが誇るデザインの力が、そこには詰まっています。
<目次>
1.Qeeboo|キーブーってどんなブランド?
2.「ウサギの椅子」から始まったすべて
3.なぜ?個性的なデザインの秘密
4.プラスチックへの偏見を覆す。素材と製法のこだわり
5.世界のトップデザイナーが集う理由
6.コロナで大ブレイク——SNS時代のキーブー
7.アートとしても楽しめる、もうひとつの顔
1.Qeeboo|キーブーってどんなブランド?
ステファノ・ジョバンノーニ|Stefano Giovannoni
キーブーは、2016年にイタリア・ミラノで生まれたインテリアブランドです。
フィレンツェ大学卒業後、世界トップ企業で活躍してきたデザイナー、ステファノ・ジョバンノーニが立ち上げた「次世代デザインブランド」です。
コンセプトはシンプルで力強いものです。上質なデザインは、一部の人だけのものではなく、感受性を持つすべての人が手にできるものであるべき、そんな思想をブランドの根幹に置いています。
本拠地はミラノのトルトーナ・デザイン地区。ミラノ・デザインウィーク「フオーリサローネ」の中心舞台に位置し、常設の直営店で全製品を体験できます。
CEOが語るブランドの3つのキーワードは「ポップ・ワンダー・カルチャー」。
見た目の楽しさだけでなく、知的な驚きと文化的な奥行きを持つ製品づくりが、キーブーのブランドDNAです。
2.「ウサギの椅子」から始まったすべて
ステファノ・ジョバンノーニと ラビットチェア達
キーブーを一躍有名にしたのが「ラビットチェア|Rabbit Chair」です。
ウサギの耳が背もたれ、胴体が座面というユニークなフォルムの椅子です。
東西を問わず愛と豊穣の象徴であるウサギ。大人用と子ども用の2サイズ展開で、幸運と祝福を空間にもたらしてくれます。
このラビットチェアが体現しているのは、「すでに世界に存在する親しみあるフォルムに機能を与える」というアプローチです。
誰もが知っている動物の姿を出発点に、それを椅子というプロダクトへと昇華させる。
見た人が直感的に惹きつけられるのは、その形に記憶と感情がすでに宿っているからです。
ラビットチェアのヒットがブランドを世界に広め、キーブーのビジュアル言語の土台になりました。
この椅子は一脚で部屋の「主人公」を決めるだけでなく、キーブーの思想のストーリーテラーでもあるのです。
3.なぜ?個性的なデザインの秘密
ジラフインラブ|Giraffe in Love
キーブーの製品が一目で「キーブーらしい」と伝わるのには、理由があります。
動物・人型・自然などの具体的なフォルム
抽象的な形よりも、誰もが知っているフォルム(ウサギ、ゴリラ、サボテン、サメ)を起点にすることで、見た人が直感的に惹きつけられます。
言葉がなくとも伝わる「アイコン性」が、SNSとの相性抜群な理由のひとつです。
ポップカラーで空間を変える
鮮やかな単色、メタリックカラー、豊富なカラー展開、キーブーの製品は、置くだけで空間の主役になれるカラーリングが特徴です。ニュートラルな部屋に1点加えるだけで、ガラリと雰囲気が変わります。
ユーモアを美学として持つイタリア・デザインの系譜
「デザインは難解で真剣でなければならない」という難しい空気にユーモアで応える姿勢は、1980年代のイタリアで生まれたポストモダン的なデザイン思想と共鳴しています。
キーブーが直接の継承者というわけではありませんが、同じ土壌から育った感性であることは、製品を見れば伝わってきます。
4.プラスチックへの偏見を覆す。素材と製法のこだわり
タートルキャリーブックケース|Turtle Carry Bookcase
フォールンシャンデリアM|Fallen Chandelier M
「プラスチックの家具ってチープ?」キーブーはその偏見を覆します。
主素材はリサイクル可能なポリエチレン
軽量で耐候性に優れ、屋内でも屋外でも使えます。紫外線にも強く、色あせしにくいのが特徴です。
ロトモールド(回転成型)製法
ブランド設立にあたって約200万ユーロを投じて成型機を導入し、精細な表面仕上げを実現しました。
大型の金型を使うこの製法は、複雑な形状を一体成型できる高度な技術で、製品のコピーも困難にするため品質保護の観点からも優れています。
北イタリアのプラスチック成型技術の集積地ならではの強みを活かした、「新しいメイド・イン・イタリー」の形です。
屋内・屋外を問わず使えるため、リビングから庭・テラスまで、ひとつの製品を自由に動かして楽しめます。
「製品がいつかリサイクルされることを想定するのではなく、世代を超えて受け継がれる永遠の存在として考えたい」CEOのシモーネ・パンフィロの言葉が示すように、キーブーにとってプラスチックは使い捨てではなく可能性を秘めた素材なのです。
5. 世界のトップデザイナーが集う理由
シャークアンブレラスタンド|Shark Umbrella Stand
キーブーには、世界中の一流デザイナーやアーティストが作品を提供しています。なぜこれだけの才能が集まるのでしょうか。
ジョバンノーニが選んだのは、強い物語性をデザインで表現できる人、形を通じて高い感情的価値を生み出せる人でした。
参加デザイナー・アーティスト(一部)
・アンドレア・ブランジ|Andrea Branzi
イタリア・デザインの巨匠。コンパッソ・ドーロ生涯業績賞受賞。キーブーに壮大なコレクションを遺しました
・フィリップ・スタルク|Philippe Starck
世界を代表するデザイナー。2023年に初コラボで「ヘルプユアセルフ|Helpyourself」テーブルを発表
・エスタジオ・カンパーナ|Estudio Campana
ブラジル発の世界的スタジオ。「バカナチェア|Bacana Chair」でアーキプロダクツ賞受賞
・ニカ・ズパンク|Nika Zupanc
スロベニア出身、ガーリーで詩的なフォルムで知られるデザイナー
・スタジオ・ヨブ|Studio Job
現代的感覚を持ち合わせた遊び心と過激な風刺で、デザインとをアートの境界を意図的に行き来し続けています。
6. コロナで大ブレイク。SNS時代のキーブー

2020年代、キーブーはさらに注目を集めました。背景にはパンデミックという時代の大転換があります。
なぜコロナ禍に強かったのか?
アウトドア需要の急増
外出制限の反動で、テラスや庭を整えたいという欲求が世界中で高まりました。屋内外を選ばない耐候性素材のキーブー製品は、そのニーズにぴったりでした。

SNSとの相性の良さ
ウサギの椅子やキングコングのランプは、写真を撮りたくなるアイコン性を持っています。インスタグラムなどで写真が拡散し、ブランド認知が世界規模で広まりました。
「楽しさ」への需要の高まり
閉塞した日常のなかで、自宅に「笑い」や「驚き」をもたらすデザインへの需要が急増しました。デジタルを起点とするブランドとして誕生していたキーブーは、EC販売の急拡大にも対応できる体制が整っていました。コロナ禍は奇しくも、ブランドの本質的な強みが証明される舞台となりました。
7. アートとしても楽しめる、もうひとつの顔
キーブーには家具・照明だけでなく、カーペット、クッション、プフ、オブジェなど幅広いラインナップがあります。
なかでもカーペットやテキスタイル系の製品は、現代アーティストの作風を忠実に反映したものが多く、単体の製品としての魅力と同時に、空間全体をアート空間として構成するための重要な面素材として機能します。
床・壁まで含む「面」にアーティストの世界観を広げることで、部屋そのものをギャラリーのように演出できます。
プロダクトとアートの境界、屋内と屋外の境界、キーブーはいくつもの「当たり前」を軽やかに溶かしながら、あなたの空間に物語をつくります。
7. まとめ
キーブーが届けているのは、インテリアという選択を通じた「自己表現の自由」です。
北イタリアの精緻な製造技術を礎に、ユーモアと物語性を持った製品を世界に届ける。
フィリップ・スタルクやアンドレア・ブランジといった巨匠の作品を通じて、同時に現代アーティストの感性を空間へと連れ込む。
その幅の広さと一貫した遊び心こそが、キーブーを「ただ可愛くて使いやすいインテリアブランド」ではなく、「生活に物語を与えてくれる存在」として際立たせています。
ラビットチェアを置いたあなたの部屋は可愛いだけではなく、実は同時にアートやイタリアデザインの文化的なエッセンスが注がれているのです。
デザイナー紹介
ステファノ・ジョバンノーニ|Stefano Giovannoni
フィレンツェ大学建築学部卒業後、アレッシ、マジス、ラウフェン、フィアット、ペプシコなど世界的ブランドのヒット作を数多く手がけてきたイタリアを代表するプロダクトデザイナーです。1980年代から「キング・コング」スタジオを率いてイタリア・デザインの最前線に立ち続け、2016年に自身のブランド、キーブーを創立しました。デザイナーとしての創造力と、クリエイティブ・ディレクターとしてのキュレーション眼を併せ持ち、国境を超えた異才の共演を実現してきました。
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