自然界の生き物が、そのままインテリアになる。マルカントニオの遊び心が、部屋に新しい住人を連れてきました。
キーブーのタートルキャリーコレクションは、一匹のカメが背甲(こうら)にさまざまなものを乗せて運ぶという、シンプルで豊かな発想から生まれたインテリアシリーズです。
ブックケース、コーヒーテーブル、プランター、プフ、ベッドサイドテーブル、小物トレー──カメの背中が、部屋の中で何役もこなします。
マルカントニオが自然界の生き物に見出したユーモアと機能が凝縮されています。
<目次>
1. タートルキャリーとは? ──カメの背中が家具になるまで
2. デザインの背景 ──マルカントニオと自然のあいだ
3. ラインナップ全解説 ──8アイテムの違いと選び方
4. スタイリング提案 ──カメとどう暮らすか
1. タートルキャリーとは? ──カメの背中が家具になるまで
タートルキャリーコレクションは、カメの甲羅を「台座」として見立て、その上にさまざまな家具や小物を乗せるというコンセプトのインテリアシリーズです。
カメというモチーフが持つ「ゆっくり、でも確実に運ぶ」という生き物としての本質が、そのまま機能として表現されています。
ブックケース、コーヒーテーブル、プフ、プランター兼シャンパンクーラー、ベッドサイドテーブルという大型ラインと、セラミック製の小型バージョン(ジュエリーツリー・ポケットトレー・プランター)の計8アイテムで構成されています。
大型モデルはリサイクル可能なポリエチレン製でイタリア製造。
小型のXSシリーズはセラミック製で、素材感と色使いに新しい表情を加えています。
2. デザインの背景 ──マルカントニオと自然のあいだ
マルカントニオ(本名:マルカントニオ・ライモンディ・マレルバ)は、人間と自然の関係を「動き」と「美しさ」の両面から解釈し、そこにユーモアを加えることで、見たことがありそうで見たことがないプロダクトを生み出し続けるデザイナーです。
「自然界の奇妙なかたちを、芸術的なコンセプトに翻訳する」というアプローチは、タートルキャリーに色濃く表れています。
カメが背中に荷物を乗せているという光景を、そのままブックケースやテーブルに置き換える発想は、説明なしに人を笑顔にします。
マルカントニオ自身の言葉が、このコレクションの核心を表しています。「楽しくて素敵なアイデアを思いついたら、作らずにはいられない。」──皮肉でもなく、過剰でもなく、ただ真剣にユーモアを追求した結果が、このカメたちです。
3. ラインナップ全解説 ──9アイテムの違いと選び方
【ブックケース】
甲羅から3段のスチール製棚フレームが立ち上がります。本や小物を収納でき、スタンドアロンの彫刻としても成立します。サイズは幅40 × 奥行58 × 高さ93cm、重量約1.3kg。屋内乾燥環境での使用を推奨。カラーはホワイト、ダブグレーほか展開。
【コーヒーテーブル】
甲羅の上に木製天板をしっかりと固定。カフェトレイや本、リモコン類を置くのにちょうどよいサイズです。
カメ本体はリサイクル可能なポリエチレン製、天板は木製です。
【プフ】
甲羅の上に丸いクッションシートを乗せた、座れるオブジェです。クッションが乗ることで快適な座り心地を確保しています。
ソファ横のフットレストや、子ども部屋のちょっとした腰かけとして活躍します。
【プランター&シャンパンクーラー】
開口した甲羅の中に入れるのは、土でも氷でも構いません。
植物を飾るプランターとして、またはシャンパンクーラーとして、用途はその日の気分で変えられます。全4色展開、屋内外対応。
【ベッドサイドテーブル】
ナイトスタンドとして使えるコンパクトな天板付きモデル。
枕元にスマートフォンや本、メガネを置く場所として、寝室に穏やかなユーモアを加えます。
【XSセラミックシリーズ(ジュエリーツリー・ポケットトレー・プランター)】
素材がセラミックに変わると、印象も変わります。
大型モデルとは異なる繊細な質感を持ち、甲羅の上にジュエリーツリー・小物置きトレー・ミニプランターをそれぞれ乗せた3種を展開。
玄関やドレッサー、デスク周りの小さな主役として活躍します。
4. スタイリング提案 ──カメとどう暮らすか
【1匹より、2〜3匹を集める】
タートルキャリーの面白さは、異なるアイテムを同じ空間に複数置いたときに一層増します。
ブックケースとコーヒーテーブルをリビングに並べると、部屋の中にカメのコロニーが生まれます。
サイズ違いのXSシリーズを加えると、親子のような演出に。
【素材の違いで場所を分ける】
大型のポリエチレン版はリビングや玄関など、動線のあるパブリックな場所に。
セラミックのXSシリーズはドレッサーや書斎の棚など、手の届く距離の個人的な場所に。素材の質感の違いが、空間のメリハリを作ります。
【植物との組み合わせが特に効く】
プランター版に多肉植物や球根植物を植えると、「カメが植物を運んでいる」という場面が出来上がります。
テラコッタ鉢や石素材の周りに置くと、自然の延長線上にあるマルカントニオのコンセプトがより伝わりやすくなります。
【XSシリーズを玄関に置く】
ポケットトレー版を玄関の棚に置くと、帰宅後の鍵や小銭の定位置になります。
機能的でありながら、帰宅のたびに少し気持ちがほぐれる場所になります。
まとめ
キーブーのタートルキャリーコレクションは、マルカントニオがデザインした、カメの甲羅を台座として活用する多用途インテリアシリーズです。
「楽しくて素敵なアイデアを思いついたら、作らずにはいられない。」──その言葉通り、タートルキャリーコレクションはキーブーのラインナップの中でも、最も生き生きとした表情を持つシリーズです。
まず一匹、気に入ったアイテムから試してみてください。
デザイナープロフィール
マルカントニオ / Marcantonio(マルカントニオ・ライモンディ・マレルバ)
1976年、イタリア・マッサ・ロンバルダ生まれ。美術学院と美術アカデミーで学んだ後、舞台美術家として活動を開始し、複数の建築家との協業を経てデザインの世界へ。人間と自然の関係を「動き」と「美しさ」の両面から解釈し、そこにユーモアを加えることで、見たことがありそうで見たことがないプロダクトを生み出し続けています。
セレッティの「モンキーランプ」「マウスランプ」、キーブーの「ジラフ・イン・ラブ」が代表作として知られ、ユーモアと機能と造形美が同居するそのスタイルは、国際的なデザイン賞や展覧会でも高く評価されています。「いいアイデアが楽しくもあるなら、作らない理由がない」という言葉が、その設計哲学をそのまま表しています。