フィリップ・スタルクが1996年にデザインしたFLOS（フロス）「ROMEO MOON（ロメオムーン）」は、ガラス製のプリーツシェードが特徴的なペンダントライトです。
クラシックな装飾性とモダンな透明感を融合させ、点灯時には光がシェードを透過して柔らかな陰影を生み出します。
住宅のダイニングやホテルのラウンジなど、幅広い空間に上質な雰囲気をもたらす名作です。後に登場した「SUPER ARCHIMOON」は、このROMEO MOONのデザイン言語を受け継ぎつつ、スケールと構造を大胆に拡張した姉妹作として位置づけられます。

2. デザインの背景｜ロメオシリーズの誕生
フィリップ・スタルクは1996年、フロスのために「ロメオ」シリーズを発表しました。
彼のデザイン哲学である「デモクラティック・デザイン(民主的なデザイン)」を体現し、誰もが手に入れやすく、どんな空間にも調和する照明を目指したシリーズです。
クラシックなランプのシルエットを現代的にアップデートし、プリーツシェードというシンプルで効果的な手法で光を拡散。
ロメオ ベイブはその中でも最もコンパクトなライトとして、ダイニングテーブルや寝室や廊下など小規模な空間に最適化されています。

3. 素材とバリエーション｜ガラスとファブリックの選択
ロメオ ベイブには2つのシェード素材があります。
ガラスタイプは透明プレスガラス製で、クリアで洗練された印象。光がガラス越しに広がり、モダンな空間に調和します。
一方ソフトタイプはプリーツ加工されたクリーム色のファブリック製。
温かみのある質感で、北欧スタイルやナチュラルなインテリアにぴったりです。
本体はグレー塗装のダイキャストアルミニウムとポリカーボネートで構成され、重量は約0.5kgと軽量。壁面への設置も容易です。

4. インテリアコーディネート｜やさしい光で空間を演出
ロメオ ベイブは、ベッドサイドやソファ脇、廊下などに最適です。
コンパクトなサイズ感は圧迫感を与えず、間接照明として空間に奥行きを生み出します。
寝室では読書灯として、また就寝前のリラックスタイムの演出に。廊下や階段に複数配置すれば、やさしい光の道が生まれます。
ガラスシェードはモダンやインダストリアルな空間に、ファブリックシェードは北欧スタイルやナチュラルな空間に美しく調和。

調光機能を活用すれば、時間帯や気分に合わせた照明演出が楽しめます。 5. ロメオファミリー｜多彩な展開で楽しむ
ロメオシリーズには、ペンダントライト、テーブルランプ、フロアランプなど多彩なバリエーションがあります。
ペンダントライトは直径34cmと50cmの2サイズで展開され、ダイニングやリビングの主照明として活躍。
テーブルランプやフロアランプは移動可能で、空間に合わせて自由に配置できます。全てのモデルで共通するプリーツシェードのデザインにより、統一感のある照明計画が可能。
ウォールライト、ペンダント、テーブルランプを組み合わせれば、空間全体に洗練された世界観が広がります。